レレとの出会いについて語っちゃう ーその4ー

さて、オクさんのためにヤフオクでゲットした「ナンシー」(*注1)というウクレレをポロポロと弾く内に、なにやら僕の心の中にぽっと灯が灯るような感じ があったんですね。「ウクレレっていいじゃないか、可愛いじゃないか」というこの思い、いわゆるひとつの「恋の芽生え」でせうか。

オクさんのベッドルームに置かれていたこのナンシーちゃん、そのうちオクさんよりも僕に弾かれることが多くなっていったのだが、「あのウクレレは 私のだからね」というオクさんの不満(*注2)と、さすがにオクさんがポロポロ弾いているときに、彼女の手から奪って弾くことはためらわれた。

それとナンシーちゃんは地味ながら気だての良い感じの(つまり、普及品ウクレレにありがちなちょっとチープな音だがポコポコしたほっこりした音)(*注3)がするのだが、多少フレット音痴(*注4)なところがあって、そこが難点であったので、イマイチ「ぞっこん」になるような関係は生まれづらい ところがあったんですね。

で、「そうだ、この際マイ・ウクレレを買おう」という風に、まあ、自然のなりゆきでなるわけですね。でも、当時、僕はウクレレなんて」(*注 5)ものに高いお金を支払って高級品をゲットしたいという気はさらさらなく、「ウクレレなんて」ちょっこっとポロンと弾いて、そこら辺にほっぽっとくよう な楽器、という今思えば、ウクレレに対して誠に不埒な考えを持っていたんです。

でも、まあ、3万円前後かなあ、という予算見積もりを立て、初めはウクレレ界の「カローラ」フェイマス(*注6)の3万クラスのを買うつもりだっ た。楽器屋に行ってそのあたりのを弾くと、まあこんなもんかな、という音、ただフェイマスはルックスもなんというか「没個性的」で、僕にとって「恋に堕ち る」には少し足らない感じがしたんだ。

そのとき、楽器屋のウクレレコーナーで異彩を放っていたのが、オベーション・ウクレレ(*注7)。ギターを弾く人にとっては馴染みのあるブランド だよね。オベーションのギターを持っていたこともあった。弾いてみたら、僕がウクレレに求めるホッコリ感とはだいぶ違う、いわゆる「オベーションの 音」(*注8)がして、「うーん」というのはあったけれど、そのルックスに惹かれてしまったんですね。性格よりも外見に心を奪われてしまうという愚かでは あるが、よくある出会いというのか。

このオベーション・ウクレレ、ギター弾きの心をくすぐる「ギア・ペグ」(*注9)で課題のチューニングに関してはしっかりしてるし、音はイマイチ あれだけど、可愛いなあ、とか思いながら、その場では決断できず楽器屋を後にして、夜、ヤフオクを覗いたら、お手ごろ価格で程度の良さそうなオベーショ ン・ウクレレがあったんですね。この類のウクレレはあまり個体差はないだろう、という考えもあって、ポチッと落札したんだ、青いオベ・ウクを。
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*注1:後から調べたら、「ナンシー」というのはウクレレ界で定評のある「中西」ブランド傘下で、今やウクレレ界で押しも押されぬ位置にあるT'sの高橋氏手がけたウクレレだと。なかなか品のあるウクレレでした。

*注2:でも、結局、オクさんはウクレレにはハマらなかったようで、今、僕のウクレレにも触ろうともしません。

*注3:「安いギターは安い音しかしないが、安いウクレレの音はそれなりの味わいがある」というのは僕の持論。

*注4:ウクレレはスケールが短いので、この「フレット音痴」(微妙なチューニングが合わない難点があること)になりやすい。特に弦が太い3弦のピッチはなかなか微妙であります。

*注5:この「なんて」感、悪い意味だけではなく、なんかお気軽お手軽、あまり気を遣わなくていい楽器、という良い意味もあったりします。基本、ウクレレはそういう楽器だと思う気持ちは変わらないな。

*注6:いまさらながら、日本ウクレレ界では有名なフェイマス・ブランド、コスト・パフォーマンスという点では一番安心できるブランドだと思います。「最初のウクレレ」はこのメーカーの2〜3万クラスはオススメできるかな。

*注7:「オベーション」と書いているけど、正確にはオベーションがOEMブランドとして発売している「アプローズ」ブランド。胴がプラスティッ ク(グラスファイバー)で出来ているのはオベーション・ギターと同じ。ルックスもオベーション・ギターのミニコピーになっている。

*注8:なんつうか、「プラスチックな音」なんだよねえ。でも音のバランスは良いし、ボリュームもあるよ。

*注9:最近はウクレレでも増えてきたギターと同じギア式のペグ(糸巻き)、チューニングはしやすいよね。多くのウクレレのペグはフリクション式 (バイオリンなんかと同じ形式)と言って、ギターに比べると微妙な加減が要求される(回す比率が1:1だから)んですね。でも、僕は個人的にフリクション 式が好きなんだ。ウクレレのヘッドから耳みたいにペグが出てるのがあまり好きくないんだな。好みの問題だけど。


画像は、「ルックスに惚れた」オベーション・ウクレレ。「エレウク」にしたくて、古いオベーション・ギターからピエゾパーツを抜いて、サドル下に 仕込んだりした。でも、「移植手術」が上手くいかず、アンプを通しても鳴ったり鳴らなかったり。一応ボディのお尻にジャック穴が付いている「なんちゃって エレウク」。けっこう頑丈に出来ているので、気軽にどこでも持っていけるウクレレとして今でも愛用しています。